顔面痙攣(けいれん)

                                   公開日:2025年 2月11日      
                                   更新日:2025年 2月11日

目次

 顔面痙攣とは?

 

顔面痙攣とは、顔の左右どちらか半分が自分の意志とは

関係なく勝手に動いてしまう病気を指します。

顔面けいれんは、ほとんどの場合、顔の片側だけに症状が

現れるため、正式には片側顔面痙攣と呼ばれます。

顔面痙攣は、中高年の女性が発症しやすいと考えられて

います。しかし、男性や若い方、高齢の方であっても

発症するケースはあり、幅広い年代でかかる可能性の

ある病気といえるでしょう。

 

 

 症状とは?

 

通常目の周りから始まり、徐々に口元へ広がります。

初めのうちはまぶたの疲れ時に出るまぶたのぴくぴくする

症状と見分けが難しいときもあります。

徐々に進むと、あごの下の筋肉も痙攣するようになります。

頻度は、最初は緊張したときなど時々だけですが、

徐々に痙攣している時間が長くなっていきます。

やがて一日中、ときには寝ていても起こるようになることあります。

顔面痙攣の主な症状目の周りのピクピクとする症状から

 

始まり、頬、額、口、顎へと症状が広がります。

重症になると痙攣が持続し、目や口周囲の痙攣が同時に起こり、

顔が歪むことがあります。また、長期間、痙攣が続いていると、

痙攣の無い時には顔面麻痺がみられることもあります。

 

 けいれんがひどくなる誘因
  

  ・ストレス疲れ

  ・睡眠不足

  ・コーヒー摂取

  ・喫煙

  ・寒さ
 

   ※アルコールによって症状が軽くなる人もいる

 考えられる原因

 

1. 顔面神経の圧迫
 

片側顔面痙攣の最も一般的な原因は、顔面神経が

何らかの理由で圧迫されることです。

特に、脳の小脳と脳幹の間に位置する所での圧迫が

考えられます。

一般的に、この圧迫は顔面神経の近くを流れる血管が

普通とは異なる位置や形で存在し、その結果として

顔面神経を圧迫することで起こります。

このような圧迫は、神経の機能を乱すことで、

筋肉への信号が不規則になり、痙攣を引き起こします。

 

2. 脳や神経に関する病気
 

脳腫瘍や多発性硬化症などの神経系の病気も、

片側顔面痙攣の原因として知られています。

これらの病気は、中枢神経系に直接的な影響を与える

ことで、顔面神経の機能に異常を引き起こし、

痙攣の原因となることがあります。

 

3. 顔面の外傷や手術
 

事故や手術などで顔面に外傷を受けると、顔面神経が

損傷される可能性があります。このような損傷は、

神経の正常な機能を妨げ、片側顔面痙攣を引き起こす

可能性があります。

 

 

 一般的な治療とは…

 

 ・ボツリヌス毒素治療(筋肉の働きを弱める注射をする)

 ・手術(顔面神経に接触している血管を離して固定する)       …等

東洋医学は人体と自然を融合した医学

 

病院で「顔面痙攣」の症状を訴えれば、
 

  ・顔   
  
・頚    …
 

に着目し、専門的かつ部分的な検査や治療を行い

ますが、改善が見られない場合があります。

 

西洋医学では原因不明で、対応が出来ない症状も、

東洋医学では根本改善を目指すことで、症状改善が

可能です。

 

この根本改善の意識が大切だと考えます。

 

あちこち悪いところがあるのに、1つの症状だけ良く

なるというのは、何だか不自然ではないしょうか

 

まずは全身を診て、一つ一つの症状にアプローチ

していくことで結果的に根本改善に繋がっていきます。

 

 

「五臓六腑」を意識した治療


 

東洋医学では、「顔面痙攣」に対して、

五臓六腑のツボを用いた鍼灸施術を行います。

五臓六腑の五臓とはそもそも、

 

 ・肝臓   …  

 ・心臓     

 ・胃腸系  …  

 ・呼吸器系 …  

 ・腎臓系    

 

を指し、それぞれに関連して症状が出やすい

場所というものがあります。

 

 

症状の出やすい方の特徴

 

基本的には、の体質と考えます

 

◆ 肺体質の主な症状は…

 

 ・首、肩こりがひどくて首が回らない

 ・肩甲骨の周りがこっていて腕が回らない

 ・鼻炎(くしゃみと鼻みず)や鼻づまりに困っている

 ・匂いの感覚が鈍くなった

 ・空咳が続く

 ・声がよく裏返る、かすれる

 ・眠りが浅い

 ・下痢(痛みと灼熱感を伴う)

 ・便秘やガスに悩まされる

 ・冷え性(特に手先、足先)

 ・肌が弱い(乾燥肌、アレルギー、かぶれ)

 ・風邪をひきやすい

 ・貧血気味

 ・頻尿(特に日中が多い)

 ・喘息

 ・うつ症状

 ・香辛料を強く好む          …等

 

◆ の体質の特徴は…

 

色白で、全体的にスリムな感じが特徴です。

頭の回転が良くて、眼鏡なんかもよく似合います。

流し目、うなじや首筋、くっきりした鎖骨、

肩ごしのしなやかさが魅力です。

 

肺の機能がいきすぎると、大腸に影響が出て

便秘やガス等に悩まされます。それから肝臓に

怒りをためやすくなってしまいます。

 

顔で言えば、頬にボリュームがあり

丸顔で優しさのある顔の方が多いです。

 

調子が悪いと、むくみからくる頬のたるみや

団子鼻が起こり、毛穴がはっきり、ほうれい線が

くっきりし、二重顎になりかねません。

 

◆ の体質の主な症状は…

 

 ・お酒が強い、もしくは全く飲めない

 ・目眩がある(グルグルするような)

 ・まぶたがピクピクする

 ・ドライアイや、眼精疲労、涙目…等、
  目に症状が出やすい

 ・頭痛持ちである

 ・肩こり、腰痛、首痛、足がつりやすい

 ・足や腕の筋肉がよくピクピクする

 ・爪がもろく、つやがない

 ・足の巻き爪や爪に縦線が入っている

 ・シミが増えた

 ・おへその直ぐ右側が硬い

 ・無意識のうちに歯ぎしりをしている

 ・便秘と下痢がよく起こる

 ・痔がある

 ・春にアレルギーや鼻炎花粉症に悩んでいる

 ・酸味が好きで良く柑橘類を食べる      …等

 

◆ の体質の特徴は…

 

第一印象として引き締まった体つきをしています。

にの腕、太もも、お尻、ふくらはぎなど

体のたるみというものに無縁なタイプです。

醸し出す雰囲気は理知的でそこのいるだけで

存在感があり、何かしらのオーラを発しています。

 

健康で元気な人の一番の魅力は、所作に表れます。

立ち上がる、歩くしゃがむ、足を組む、何事にも

上品な感じが漂います。相手に何かを差し出す、

ものを置く。その所作一つ一つが、心のこもった

印象を与えます。

 

 

 

症状は全て関連性がある

 

東洋医学による鍼灸施術は、薬に頼らず、体の機能を

高めて、全身の不快な症状にアプローチしていきます。

ですので、顔面痙攣以外の身体の不調改善して

いくことができます。

 

木を見て森をみずということわざがあります。
 

これは、一部分に気を取られ、全体を見ていないこと

言います。

 

医療において、特に近年の病院などは、その傾向に

あると思っております。

診察時は、顔を見ないでパソコンと向き合ったまま

問診し、症状に対しマニュアル通りの説明と機械的

に検査そして対処療法を致します。

 

お薬も含めての治療自体に悪いと言うことは一概には

言えませんし、その場しのぎの改善で、良いと思う方も

いるかも知れません。

 

でも理想は、心も含め体全体のバランスも見て根本と

なる原因を探ることが賢明だと思っております。

 

病院としても現実問題として、患者様一人一人に対して

時間をかけて、個別にかかわる事は難しいことと思い

ますので、

 

患者様一人一人が、意識できるよう東洋医学を通して

伝えていきたいと考えております。

 

 

治療で使う基本的な経穴(ツボ)

 ・太淵 (たいえん)

 ・太衝 (たいしょう)

 ・光明 (こうめい)

 ・孔最 (こうさい)

 ・飛陽 (ひよう)

 ・陽陵泉 (ようりょうせん)

 ・三陰交 (さんいんこう)

 ・天柱 (てんちゅう)

 ・風池 (ふうち)

 ・大椎 (だいつい)      …等

 ・翳風 (えいふう)

 ・合谷 (ごうこく

 ・大腸兪(だいちょうゆ)

 ・大椎 (だいつい)     …等

経穴の紹介

太淵(たいえん)

「太」は、大きい、「淵」は、水の深いところ、物が多く集まる場所
という意味があります。

太淵は呼吸器症状に効果的なツボです。
例えば、咳・痰・喉の痛みや腫れ・鼻水・鼻づまりなどの症状に効果が
期待されています。

太淵は、手首前面横紋の親指側の陥凹部、橈骨動脈拍動部に位置します。
手首の手のひら側、親指の付け根の窪みにあるため見つけやすいでしょう。

孔最 (こうさい)

「孔」は穴の意味で、肺の気を通す「最」も優れたツボという意味です。

咳などのかぜの症状や呼吸器系症状に効能があるとされその他にも、腰痛や
痔などにも効果があるとされます。

孔最は、肘から手首までを3等分したときの、肘側の3分の1のところにあります。

正確には、肘を曲げた際にできる線の上を触ると固い腱がある外側の窪みが
尺沢(しゃくたく)というツボと、先に述べた
手首の関節の外側の窪みにある
太淵(たいえん)というツボを結んだ線上の、尺沢から太淵側へ指4本分を移動
したところが孔最です。

翳風 (えいふう)

「翳」は羽毛からできた扇子を指し、耳に似ている形のものです。
「風」は、風邪を治す効果が期待できるツボということから名前の由来が
きています。

首や肩の症状を和らげるほか、顔面神経の不調、頭痛、眼精疲労、​中耳炎、
めまいにも効果があるといわれます。

翳風は耳たぶの後ろで、耳のつけ根の後ろにあります。口を開けたときに
くぼんでいる部分です。

天柱(てんちゅう)

天柱は自律神経の乱れを整える働きがあるとされているツボです。
東洋医学では「天」は頭部、「柱」は支えることを意味します。

特に頭痛、首や肩のこり、目の疲れなど頭部から首にかけてのこりや
疲れに効果が期待されています

天柱の位置は、首筋の髪のはえぎわの中心、筋肉に挟まれたくぼみを
探します。くぼみを中心として左右に親指1本分の幅程度ずらし、
筋のような状態になっているところが天柱です。

風池 (ふうち)

風池の「風」は風邪(ふうじゃ)、「池」は陥凹部、溜まるところと
いう意味です。

風池(ふうち)は万能な経穴(ツボ)といわれており、頭や顔面など
幅広い効果が期待できます。例えば、
頭痛と目の疲れやめまいあとは
首や肩こり不眠などに効果が期待できます。

風池の位置は、首の後ろで、耳の後ろのとがった骨と髪の生え際の
真ん中を結んだちょうど中間にあります。うなじの筋肉の外側で
凹んでいるところです。

大椎 (だいつい)

名前の由来は、大椎がある場所が第7頸椎で椎骨の中で最も大きい骨の間に
あるツボのためです。

大椎は肩こり改善のほかに、風邪や頭痛に対して、有効な経穴です。
他にも自律神経症状にも使われることが多い経穴でセルフお灸を使って
温める方法がおすすめです。

大椎の位置は、まず頭を大きく下げて首を曲げて、首と背中の間で一番
盛り上がった骨、第7頸椎を見つけます。見つけた第7頸椎から、下に撫で
少し凹んだ部分が大椎です。

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