群発頭痛

                                   公開日:2022年 10月28日      
                                   更新日:2023年 10月20日

目次

群発頭痛とは?


群発頭痛は一次性頭痛の一種で、目をえぐられるような

激しい痛みを伴うのが特徴です。

その痛みは尿路結石、心筋梗塞と並んで世界三大激痛と

呼ばれるほど激しい痛みを伴う頭痛です。

あまりの痛みから「自殺頭痛」と呼ばれることも。

 

有病率


緊張型頭痛や片頭痛に比べて有病率は非常に低く、

1000人に1人程度と言われています。

周囲に同じ症状を抱える人がいないためにあまり

理解されないことも多いです。

 

群発頭痛の特徴

残念ながら群発頭痛について、まだ解明されていないことのほうが

多いのが現状です。

なので起こる原因もはっきりとは解明されていません。

しかし、これまでの患者のデータや医療機関などのデータにより、

群発頭痛に「なりやすい人」の特徴がわかってきました。

 

特徴とは?

  
  1.女性よりも男性に多い(男性は女性の4~5倍)

  2.男性は20代~40代に多い

  3.女性の場合、20代と60代に多い

  4.飲酒や喫煙をする人に多い

  5.背の高い、がっちりとした体形の男性

  6.興奮し落ち着きがなくなる

  7. 症状は1~2時間ほど続く

  8.毎日ほぼ、夜から明け方の時間帯に起こる

  9.半年~2年おきに群発期を繰り返す

 

考えられる原因


詳しい原因は分かっておりませんが、目の後ろを通っている

内頸動脈が拡張して炎症が起きるために症状が起こると

考えられています。

炎症が発生する原因は正確には分かっていませんが、

症状の特徴や男性に多く見られることから以下のような

原因が考えられています。

 

  • ・ 男性ホルモンの過多
  • ・ 脳の視床下部に存在する体内時計の狂い
  • ・ 睡眠に関する遺伝子の異常

 

考えられる誘発原因


症状を引き起こす可能性のある原因として以下が考えられています。

  • ・ アルコールの過剰摂取
  • ・ タバコ
  • ・ 気圧の急激な変化
  • ・ 不規則な時間帯の睡眠 …
  •  

東洋医学的な治療を中心に行います

 

西洋医学(病院)では原因不明な症状も、

東洋医学では根本改善を目指した施術が可能です。

その理由は、東洋医学は人体と自然の融合した医学

だからです。

西洋医学は群発頭痛の症状を訴えれば、

・頭 ・肩こり ・血管の異常 ・首…

にしか着目しません。

 

しかし、東洋医学は症状と全身をみて群発頭痛

施術していきます。

群発頭痛でお悩みの方でしたら、その他にお悩みの

症状も持ち合わせている事がほとんどです。

それら一つ一つの症状にアプローチしていくことで

結果的に改善していくのです。

 

緊張型頭痛以外の症状も細かく観察する

 

東洋医学では、一見群発頭痛に関係ないと思われる症状

細やかに聞いていきます。

それは東洋医学の大原則、「不通促通」
   
(ふつうそくつう:通っていないと、痛みを促す)

に由来しています。

東洋医学では、群発頭痛の症状を頭という局所部分だけ

症状ととらえず、全身をみて施術していくためです。

 

たとえば、

 ・便秘

 ・肩こり

 ・生理不順

 ・食欲不振

 ・下痢

 ・足の冷え  …

 

一見群発頭痛とは無関係に思われる、他の症状などです。

「頭が痛いから、頭に原因があるに違いない」というの

西洋医学的な偏った考えといえます。

体は全て繋がっていますので、東洋医学では全身の症状

を見て、施術を行っていきます。

 

治療で使う基本的なツボ

 ・太淵(たいえん)

 ・太白(たいはく)

 ・偏歴(へんれき)

 ・豊隆(ほうりゅう)

 ・太衝(たいしょう)

 ・光明(こうめい)

 ・孔最(こうさい)

 ・外関(がいかん)

 ・足臨泣(あしりんきゅう)

 ・飛陽(ひよう)

 ・大腸兪(だいちょうゆ)

 ・肝兪(かんゆ)        …等

特に関係のあるツボの紹介

太衝(たいしょう)

「太」は大きい、「衝」は要衝のこと。
原気(元気)が多く集まる場所で、旺盛な気血が巡る場所。

太衝(たいしょう)は肝経のツボで、目の奥へ走っている経絡なので、
目の奥に痛みを感じるときは、肝経に原因があることが多いです。
そして肝臓や筋肉、ストレス解消、不眠の改善、PMSの改善などにも働きかける
ツボです。

場所は足の甲で、親指と人差し指の骨の間が交差するところの前にあり、
動脈付近の窪んだところが太衝の場所です。足の親指の先端から、
人差し指の骨との間を足の甲に向かって触れていくと探しやすいでしょう。

足臨泣(あしりんきゅう)

足臨泣(あしりんきゅう)が属する肝経は目の近くから耳、頭を通り
体の脇を経由し、足の甲につながっています。そのため、頭痛や肩こり
のほか、食べすぎ、足の痛みなど体のさまざまな部位に効果があると
いわれています。

足臨泣は足の小指と薬指の骨の付け根にあります。骨と骨の間のくぼみ
にあり、押すと痛いため見つけやすいツボです。

当院ではこのツボに対してお灸を施します。

外関(がいかん)

外関(がいかん)は、乱れた自律神経のバランスを整えることで心身を
リラックスさせる効果が得られると考えられています。特に頭痛には
効果が得られます。

外関は両手にある経穴(ツボ)で、手の甲と手首の境目の中央から指3本分
ほどの距離を肘側に進んだ位置にあります。

当院ではこのツボに対してお灸を施します。

肝兪(かんゆ)

東洋医学の「肝」は体全体に気・血・津液(しんえき)を巡らせ、消化器
機能や気持ちの調節をしています。そのため、肝に異常が起きると肝臓や
胃の不調・めまい・眼の充血など全身に影響が出るのです。

肝兪は肝機能を高めるのは勿論ですが自律神経を整え、ストレス緩和にも
効果的です。

両肩甲骨の下の角を結び、背骨とぶつかったところから約3cm下り、左右
に指2本分のところが肝兪です。

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