嗅覚障害

                                   公開日:2024年 8月9日      
                                   更新日:2024年 9月12日

目次

 嗅覚障害(きゅうかくしょうがい)とは?

嗅覚障害とは、人間が持つ五感の一つである「におい」

正確に感じることができなくなる状態です。

 

嗅覚の低下は、鼻風邪や花粉症などの身近な病気でも

起こり、多くの人が経験したことがある症状のため、

ついつい様子をみてしまう方も多いと思います。

 

嗅覚障害は50歳代の方に多いとされ、女性がなりやすいと

言われています。

女性の方が男性に比べ嗅覚に優れている為、嗅覚の低下に

敏感であると考えます。

 

 症状とは?

嗅覚障害で現れる症状にはいくつかのパターンがあります。

 

 ①においを感じない

 ②においが分かりづらい

 ③本来と違うにおいを感じる

 ④何を嗅いでも同じにおいがする

 ⑤少しのにおいであっても、強い悪臭に感じる
 

嗅覚障害で一番多いのは、①と②のような

「においを嗅ぐ力が低下、もしくはなくなってしまう」タイプです。

完全ににおいを感じなくなった状態を「無臭症」と言います。
 

その一方で、③~⑤のように「においの感じ方」に障害が出るタイプ

の嗅覚障害もあります。

これらは、「嗅覚錯誤」と言われるもので、代表的なものの中には、

 

③や④のように本来のにおいとは違うにおいに感じる「異臭症」や、

においに極端に敏感になる⑤のような「嗅覚過敏」があります。

 考えられる原因

  鼻の中の奥には、「におい」を感じる、センサーの役割を持つ粘膜が

  あります。

  その粘膜に「におい物質」が到達すると、その刺激の信号が嗅神経を

  通じて脳に伝わり、「におい」として認識されるしくみになっています。

  嗅覚障害はこの「においの伝達経路」のどこかに不具合が起きること

  で発症しますが、大きく3つに分けてお伝え致します。

 

 

気導性嗅覚障害

  呼吸時に鼻から入ってきた「におい物質」が何らかの理由で、

  嗅粘膜に到達できず、においを感じることができなくなるため

  発症するもので、嗅覚障害の中でも一番多いのがこのタイプです。

  

  慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などの鼻の疾患がきっかけに

  なることが多く、鼻腔内の炎症で粘膜が腫れて鼻がつまる他、

  症状が進行して大きな鼻茸(ポリープ)ができてしまい、空気の

  通りが悪くなることもあります。

  その他には、鼻の中を左右に分ける骨が曲がっている「鼻中隔弯曲症」

  が原因となる場合もあります。

 

 

嗅神経性嗅覚障害

  においを伝達する「嗅神経」が何らかの理由で傷害を受けることで、

  においを感じることができなくなります。

  

  おもな原因は、呼吸器疾患を引き起こす感冒ウイルス(アデノウイルス、

  ライノウイルス、インフルエンザウイルスなど)や、顔や頭などの外傷

  で、嗅神経が傷ついてしまうことで発症します。

  その他、薬剤性(抗がん剤)、中毒性、加齢などでも発症する場合が

  あります。

 

 

中枢性嗅覚障害

  嗅神経よりも内側の脳にダメージがあり、においの情報を処理して

  正しく認識することができなくなることで発症します。

  脳挫傷などの脳の外傷や脳の病気による発症が多いですが、アルツ

  ハイマー病やパーキンソン病などの神経の病気の初期症状として

  現れる場合もあります。

  中枢性嗅覚障害の場合、嗅覚が低下するだけでなく、認知能力や

  識別能力などの低下が見られるのも特徴です。

  

  ※さらに上記の3種類以外にも、先天的な原因や精神的な原因に

   より嗅覚障害を発症する場合があります。

 

 一般的な治療とは…

 

嗅覚障害の治療は、

・ステロイド剤の点鼻やビタミン剤

・漢方薬の内服           …等

東洋医学的な治療を中心に行います

西洋医学(病院)では原因不明な症状も、

東洋医学では根本改善を目指した施術が可能です。

その理由は、東洋医学は人体と自然の融合した医学

だからです。

 

西洋医学は「嗅覚障害」の症状を訴えれば、

  ・鼻      …

にしか着目しません。

 

しかし、東洋医学は症状と全身をみて「嗅覚障害

施術していきます。

それは、その他にお悩みの症状も持ち合わせている

事がほとんどだからです。

それら一つ一つの症状にアプローチしていくことで

結果的に改善していくのです。

 

「五臓六腑」を意識した治療


東洋医学では、「嗅覚障害」に対して、

五臓六腑のツボを用いた鍼灸施術を行います。

五臓六腑の五臓とはそもそも、

 

 ・肝臓   …  

 ・心臓     

 ・胃腸系  …  

 ・呼吸器系 …  

 ・腎臓系    

 

を指し、それぞれに関連して症状が出やすい

場所というものがあります。

 

症状の出やすい方の特徴

 

ストレスや環境の変化などの影響が

出やすいので、それを考慮して、

基本的には、もしくわの体質と考えます

特徴は、以下のようなものがあります。

 

◆ 肺の体質の主な症状は…

 

 ・首、肩こりがひどくて首が回らない

 ・肩甲骨の周りがこっていて腕が回らない

 ・鼻炎(くしゃみと鼻みず)や鼻づまりに困っている

 ・匂いの感覚が鈍くなった

 ・空咳が続く

 ・声がよく裏返る、かすれる

 ・眠りが浅い

 ・下痢(痛みと灼熱感を伴う)

 ・便秘やガスに悩まされる

 ・冷え性(特に手先、足先)

 ・肌が弱い(乾燥肌、アレルギー、かぶれ)

 ・風邪をひきやすい

 ・貧血気味

 ・頻尿(特に日中が多い)

 ・喘息

 ・うつ症状

 ・香辛料を強く好む

 

◆ の体質の特徴は…

 

色白で、全体的にスリムな感じが特徴です。

頭の回転が良くて、眼鏡なんかもよく似合います。

流し目、うなじや首筋、くっきりした鎖骨、

肩ごしのしなやかさが魅力です。

 

肺の機能がいきすぎると、大腸に影響が出て

便秘やガス等に悩まされます。それから肝臓に

怒りをためやすくなってしまいます。

 

顔で言えば、頬にボリュームがあり

丸顔で優しさのある顔の方が多いです。

 

調子が悪いと、むくみからくる頬のたるみや

団子鼻が起こり、毛穴がはっきり、ほうれい線が

くっきりし、二重顎になりかねません。

 

 

◆ 心の体質の主な症状は…

 

 ・左肩、肘が痛い

 ・手のひらがほてる

 ・舌炎と滲むような痛さ

 ・口内炎を繰り返す

 ・口がよく乾燥する

 ・顔が紅潮しやすい

 ・動悸や不整脈がたまにある

 ・夢をたくさん見る

 ・物忘れがひどくなった

 ・ふわっとしためまいが起こる

 ・車酔いや船酔いをしやすい

 ・味覚が鈍くなったような気がする

 

◆ 心体質の特徴は

 

見た目から元気そうで、喜怒哀楽が

とっても豊か。いつも笑っている感じが

特徴です。天性の人を引きつける魅力を

持っています。

 

体の中から元気が溢れている様な人は

全身の血管がよく動くタイプ。

感情の動きや、人とのふれ合いに、

血液の流れが大きく反応します。

楽しいことや、愛憎に敏感。

相手に感情移入しやすいし、

動物や植物にも愛情を持っています。

天真爛漫にふるまいながらも、けっこう

人に気をつかうのも特徴です。

 

 

症状は全て関連性がある

 

東洋医学による鍼灸施術は、薬に頼らず、体の機能を

高めて、全身の不快な症状にアプローチしていきます。

ですので、嗅覚障害以外の身体の不調改善して

いくことができます。

 

木を見て森をみずということわざがあります。
 

これは、一部分に気を取られ、全体を見ていないことを

言います。

 

医療において、特に近年の病院などは、その傾向に

あると思っております。

診察時は、顔を見ないでパソコンと向き合ったまま

問診し、症状に対しマニュアル通りの説明と機械的

に検査そして対処療法を致します。

 

お薬も含めての治療自体に悪いと言うことは一概には

言えませんが、

 

心も含め体全体のバランスも見て出来れば根本となる

原因を探ることが賢明だと思っております。

 

病院としても現実問題として、患者様一人一人に対して

個別にかかわる事は難しいことと思いますので、

 

患者様一人一人が、意識できるよう東洋医学を通して

伝えていきたいと考えております。

治療で使う基本的な経穴(ツボ)

 ・太淵 (たいえん)

 ・太白(たいはく)

 ・太衝 (たいしょう)

 ・光明 (こうめい)

 ・孔最 (こうさい)

 ・飛陽 (ひよう)

 ・上印堂 (かみいんどう)

 ・上星 (じょうせい

 ・迎香 (げいこう)

 

経穴の紹介

太淵(たいえん)

「太」は、大きい、「淵」は、水の深いところ、物が多く集まる場所
という意味があります。

太淵は呼吸器症状に効果的なツボです。
例えば、咳・痰・喉の痛みや腫れ・鼻水・鼻づまりなどの症状に効果が
期待されています。

太淵は、手首前面横紋の親指側の陥凹部、橈骨動脈拍動部に位置します。
手首の手のひら側、親指の付け根の窪みにあるため見つけやすいでしょう。

太衝(たいしょう)

「太」は大きい、「衝」は要衝のこと。
原気(元気)が多く集まる場所で、旺盛な気血が巡る場所。

太衝(たいしょう)は肝経のツボで、目の奥へ走っている経絡なので、
目の奥に痛みを感じるときは、肝経に原因があることが多いです。
そして肝臓や筋肉、ストレス解消、不眠の改善、PMSの改善などにも働きかける
ツボです。

場所は足の甲で、親指と人差し指の骨の間が交差するところの前にあり、
動脈付近の窪んだところが太衝の場所です。足の親指の先端から、
人差し指の骨との間を足の甲に向かって触れていくと探しやすいでしょう。

飛陽(ひよう)

「飛」は飛ぶ、「陽」は飛び上がるの意味で飛揚から経気が腎経に向けて
飛ぶように早く流れていくために名づけされた。

体内の気や血の通りを良くする作用があるツボで、鼻水・鼻づまりにも
効果があります。また、足の痺れ、疲れそしてだるさなどの症状にも
高い効果があります。

足の外側のくるぶしから約指7本分ほど上がったところで、ふくらはぎの
方へ指1本分ほどまわったあたりです

上印堂(かみいんどう)

「印」は木版、「堂」は場所という意味です。
昔の人はここに紅点を付けて美しく装っていたことが由来とされて
います。「上」は印堂穴の少し上方にあります。

上印堂は目の疲れや自律神経系の乱れだけでなく、花粉症などの
鼻の疾患から眉間周辺の痛みが誘発される場合にもとても効果が
あります。

上印堂は、左右の眉毛を内側でつないだ真ん中に
位置しています。眉間の中央のわずかにくぼんでいる場所が印堂です。

その上方に位置します。

 

上星 (じょうせい

上星は、「星を見上げたときに最も高い位置にくるツボ」であることが
由来です。

上星は、鼻や頭の症状に対して効果的で、特に、鼻水・鼻づまり、頭痛、
抜け毛予防…等です。鼻や頭の状態と、深い関わりがあるといわれる、
自律神経の乱れを整えることも期待できます。

上星の位置は、顔の真ん中と前髪の生え際が交わる場所から、頭皮側へ
約2cm上にあります。周辺を押してみて、痛気持ちいいような、響く
ような場所が上星です。

迎香(げいこう)

迎香は「香りを迎える」と書き、鼻水や鼻づまりだけでなく、
嗅覚に異常がある場合にも使われることがあります。

迎香は、主に鼻の不調を解消するのに役立ちます。鼻水、鼻づまりや
花粉症の諸症状のほか、鼻づまりに伴う頭痛や嗅覚異常にも効果的です。

肌のくすみ等、美容にも役立つ嬉しいツボです。

迎香の位置は、左右の小鼻のくぼみに、それぞれ人差し指を当てて
下から斜め上に向かって押してみましょう。
少しずつ位置をずらしながら押してみて、痛みを感じる部位が迎香です。

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