鼻炎

                                   公開日:2024年 8月8日      
                                   更新日:2024年 8月8日

目次

 鼻炎とは?

 

鼻炎とは、鼻腔の粘膜に炎症を起こして

腫れた状態のことをいいます。

この腫れが、鼻汁過多(鼻水)や、鼻閉(鼻づまり)

などの症状を引き起こします。

鼻腔では常に少しずつ鼻汁が分泌されているのが

健康な状態です。

この鼻汁には酵素などが含まれ、鼻から入ってくる

細菌を殺すはたらきをもっています。

これは人体に備わった感染防御の仕組みのひとつで、

かぜやアレルギーのときなどには、防御反応として

鼻汁が大量に分泌されます。

 

 

 症状とは?

 

鼻炎の症状は原因によって大きく異なり、

大きく3つに分けて説明いたします。

 

ウイルスや細菌感染による鼻炎

 

一般的には鼻水や鼻づまり嗅覚低下くしゃみせきなどの

症状が引き起こされます。

鼻水は発症して間もなくの頃は透明でサラサラした性状ですが、

時間が経過すると病原体や白血球などの死骸が含まれるように

なるため黄~緑色の粘性のある性状に変化します。

また、炎症がひどい場合には発熱が見られ、鼻の粘膜に強い

ダメージが加わることで鼻の中の痛みや乾燥感を覚えることも

少なくありません。

通常は数日で改善していきますが、炎症が長引くと鼻水や鼻づまり

などの症状が慢性化したり、副鼻腔炎を併発したりすることも

あります。

 

 

アレルギーによる鼻炎

 

 

アレルギーが生じることによって引き起こされる鼻炎も、基本的

 

には鼻水鼻づまりくしゃみなどの症状が現れます。しかし、

 

感染による鼻炎のように症状が続くわけではなく、原因となるアレルゲン

 

に晒されることによって突発的に強く症状が現れ、アレルゲンが排除

 

されると自然に症状が軽快していくのが特徴です。

 

感染による鼻炎と比較して鼻のかゆみを訴えることが多く、鼻閉が

続くと嗅覚障害も生じます。また、鼻水は透明で水のようにサラサラ

した性状であり、一度に多くの量が排出されます。そのほか、

目のかゆみや涙蕁麻疹など鼻以外の部位にアレルギー症状が

引き起こされるケースも少なくありません。

 

 

その他の原因による鼻炎

 

上で述べた血管運動性鼻炎は、発症の原因となる状況に陥ると

鼻水鼻づまりくしゃみなどアレルギーによる鼻炎と同じような

症状が現れます。

 

 

 考えられる原因

 

ウイルスや細菌感染によるもの

 

もっとも多いのはウイルス感染によるものです。一般的に

「風邪」と呼ばれるものが含まれますが、インフルエンザや

溶連菌感染症など重度な症状が現れやすい感染症によって

鼻炎が引き起こされることも少なくありません。

 

 

アレルギーによるもの

 

花粉やハウスダスト(ダニ)、特定の食物などの「アレルゲン」

を吸い込むことで鼻の粘膜でアレルギー反応が生じた結果、

鼻炎が引き起こされることがあります。

アレルゲンになり得る物質は人によって異なり、花粉など特定

の季節のみに生じるものとハウスダスト(ダニ)など一年を

通して生じるものに分けられます。

 

 

その他の原因によるもの

 

感染やアレルギー以外にも、激しい寒暖差やストレス、飲酒など

がきっかけで鼻炎を発症する場合もあります。このような鼻炎を

「血管運動性鼻炎」と呼び、鼻の自律神経バランスの乱れに

よって引き起こされると考えられています。

スパイスの効いた食事や熱い食事を取ることで発症する場合もあり、

これは「味覚性鼻炎」と呼ばれます。また、化学物質や薬物で粘膜

の腫脹をきたすこともあります。これは「薬物性鼻炎」と呼ばれ、

もっとも多い原因は血管収縮作用のある点鼻薬の乱用です。

 

 一般的な治療とは…

 

鼻炎の基本的な治療は薬物療法です。

・消炎鎮痛剤

・抗菌薬

抗アレルギー薬             …等

東洋医学的な治療を中心に行います

西洋医学(病院)では原因不明な症状も、

東洋医学では根本改善を目指した施術が可能です。

その理由は、東洋医学は人体と自然の融合した医学

だからです。

 

西洋医学は「鼻炎」の症状を訴えれば、

  ・鼻   
  
・喉   …

にしか着目しません。

 

しかし、東洋医学は症状と全身をみて「鼻炎

施術していきます。

それは、その他にお悩みの症状も持ち合わせている

事がほとんどだからです。

それら一つ一つの症状にアプローチしていくことで

結果的に改善していくのです。

 

「五臓六腑」を意識した治療


東洋医学では、「鼻炎」に対して、

五臓六腑のツボを用いた鍼灸施術を行います。

五臓六腑の五臓とはそもそも、

 

 ・肝臓   …  

 ・心臓     

 ・胃腸系  …  

 ・呼吸器系 …  

 ・腎臓系    

 

を指し、それぞれに関連して症状が出やすい

場所というものがあります。

 

症状の出やすい方の特徴

 

ストレスや環境の変化などの影響が

出やすいので、それを考慮して、

基本的には、の体質と考えます

特徴は、以下のようなものがあります。

 

 ・首、肩こりがひどくて首が回らない

 ・肩甲骨の周りがこっていて腕が回らない

 ・鼻炎(くしゃみと鼻みず)や鼻づまりに困っている

 ・匂いの感覚が鈍くなった

 ・空咳が続く

 ・声がよく裏返る、かすれる

 ・眠りが浅い

 ・下痢(痛みと灼熱感を伴う)

 ・便秘やガスに悩まされる

 ・冷え性(特に手先、足先)

 ・肌が弱い(乾燥肌、アレルギー、かぶれ)

 ・風邪をひきやすい

 ・貧血気味

 ・頻尿(特に日中が多い)

 ・喘息

 ・うつ症状

 ・香辛料を強く好む

 

の体質の健康な方は、

 

色白で、全体的にスリムな感じが特徴です。

頭の回転が良くて、眼鏡なんかもよく似合います。

流し目、うなじや首筋、くっきりした鎖骨、

肩ごしのしなやかさが魅力です。

 

顔で言えば、頬にボリュームがあり

丸顔で優しさのある顔の方が多いです。

 

調子が悪いと、むくみからくる頬のたるみや

団子鼻が起こり、毛穴がはっきり、ほうれい線が

くっきりし、二重顎になりかねません。

 

 

症状は全て関連性がある

 

東洋医学による鍼灸施術は、薬に頼らず、体の機能を

高めて、全身の不快な症状にアプローチしていきます。

ですので、「鼻炎以外の身体の不調改善していく

ことができます。

 

木を見て森をみずということわざがあります。
 

これは、一部分に気を取られ、全体を見ていないことを

言います。

 

医療において、特に近年の病院などは、その傾向に

あると思っております。

診察時は、顔を見ないでパソコンと向き合ったまま

問診し、症状に対しマニュアル通りの説明と機械的

に検査そして対処療法を致します。

 

お薬も含めての治療自体に悪いと言うことは一概には

言えませんが、

 

心も含め体全体のバランスも見て出来れば根本となる

原因を探ることが賢明だと思っております。

 

病院としても現実問題として、患者様一人一人に対して

個別にかかわる事は難しいことと思いますので、

 

患者様一人一人が、意識できるよう東洋医学を通して

伝えていきたいと考えております。

治療で使う基本的な経穴(ツボ)

 ・太淵 (たいえん)

 ・太白(たいはく)

 ・太衝 (たいしょう)

 ・光明 (こうめい)

 ・孔最 (こうさい)

 ・飛陽 (ひよう)

 ・上印堂 (かみいんどう)

 ・上星 (じょうせい

 ・大椎 (大椎)      …等

経穴の紹介

太淵(たいえん)

「太」は、大きい、「淵」は、水の深いところ、物が多く集まる場所
という意味があります。

太淵は呼吸器症状に効果的なツボです。
例えば、咳・痰・喉の痛みや腫れ・鼻水・鼻づまりなどの症状に効果が
期待されています。

太淵は、手首前面横紋の親指側の陥凹部、橈骨動脈拍動部に位置します。
手首の手のひら側、親指の付け根の窪みにあるため見つけやすいでしょう。

太衝(たいしょう)

「太」は大きい、「衝」は要衝のこと。
原気(元気)が多く集まる場所で、旺盛な気血が巡る場所。

太衝(たいしょう)は肝経のツボで、目の奥へ走っている経絡なので、
目の奥に痛みを感じるときは、肝経に原因があることが多いです。
そして肝臓や筋肉、ストレス解消、不眠の改善、PMSの改善などにも働きかける
ツボです。

場所は足の甲で、親指と人差し指の骨の間が交差するところの前にあり、
動脈付近の窪んだところが太衝の場所です。足の親指の先端から、
人差し指の骨との間を足の甲に向かって触れていくと探しやすいでしょう。

飛陽(ひよう)

「飛」は飛ぶ、「陽」は飛び上がるの意味で飛揚から経気が腎経に向けて
飛ぶように早く流れていくために名づけされた。

体内の気や血の通りを良くする作用があるツボで、鼻水・鼻づまりにも
効果があります。また、足の痺れ、疲れそしてだるさなどの症状にも
高い効果があります。

足の外側のくるぶしから約指7本分ほど上がったところで、ふくらはぎの
方へ指1本分ほどまわったあたりです

上印堂(かみいんどう)

「印」は木版、「堂」は場所という意味です。
昔の人はここに紅点を付けて美しく装っていたことが由来とされて
います。「上」は印堂穴の少し上方にあります。

上印堂は目の疲れや自律神経系の乱れだけでなく、花粉症などの
鼻の疾患から眉間周辺の痛みが誘発される場合にもとても効果が
あります。

上印堂は、左右の眉毛を内側でつないだ真ん中に
位置しています。眉間の中央のわずかにくぼんでいる場所が印堂です。

その上方に位置します。

 

上星 (じょうせい

上星は、「星を見上げたときに最も高い位置にくるツボ」であることが
由来です。

上星は、鼻や頭の症状に対して効果的で、特に、鼻水・鼻づまり、頭痛、
抜け毛予防…等です。鼻や頭の状態と、深い関わりがあるといわれる、
自律神経の乱れを整えることも期待できます。

上星の位置は、顔の真ん中と前髪の生え際が交わる場所から、頭皮側へ
約2cm上にあります。周辺を押してみて、痛気持ちいいような、響く
ような場所が上星です。

大椎(だいつい)

名前の由来は、大椎がある場所が第7頸椎で椎骨の中で最も大きい骨の間に
あるツボのためです。

大椎は肩こり改善のほかに、風邪や頭痛に対して、有効な経穴です。
他にも自律神経症状にも使われることが多い経穴でセルフお灸を使って
温める方法がおすすめです。

大椎の位置は、まず頭を大きく下げて首を曲げて、首と背中の間で一番
盛り上がった骨、第7頸椎を見つけます。見つけた第7頸椎から、下に撫で
少し凹んだ部分が大椎です。

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