肩こり

                                   公開日:2021年 9月10日      
                                   更新日:2024年 4月22日

目次

 肩こりとは?

 

基本的に肩こりは、頭や腕の重みを支える筋肉の疲労に

よって起こります。

ふだんは意識していないかもしれませんが、

頭の重さは5~6㎏もありますし、
腕の重さは片腕で、5~6㎏ほどです。

首から肩にかけての筋肉が姿勢を保つために緊張し、

血行が悪くなって、重く感じるのが肩こりです。

 

 有病率 


30代くらいから肩周辺の筋肉や腱などのしなやかさが失われ、

筋力や機能が低下します。

そのために中高年になると肩の痛みや肩こりがおこりやすく
なります。

厚生労働省の『国民生活基礎調査(平成28年)』によると、

私たちが日常生活で自覚している症状のなかで、

肩こりは女性では1位、

男性では2位になっているほどです。

 

 症状とは?

 

首すじ、首のつけ根から、肩または背中にかけて張った、

凝った、痛いなどの感じがし、頭痛や吐き気を伴うことがあります。

肩こりに関係する筋肉はいろいろありますが、首の後ろから肩、

背中にかけて張っている僧帽筋という幅広い筋肉がその中心になります。

 

 考えられる原因

 

一言で肩こりといっても、その原因は数十種類もあり、

人によってさまざまです。

そのなかでとくに多いのを挙げてみました。

 

 ・同じ姿勢

パソコンやスマホの操作、読書、手仕事などをするとき、

多くの方は首を少し前に突き出す姿勢になっています。

また、両肩を少し前にすぼめる姿勢にもなりがちです。

こうした姿勢を続けていると、首から肩の筋肉に緊張性

の疲労が生じ、血流が悪くなり、肩こりを起こしやすくなります。

 

 ・眼精疲労

細かい文字などを見続けると、目やその周囲の筋肉が緊張し、

それと同時に首や肩も緊張します。

とくにパソコンやスマホの場合、光源を見つめているのと

同じなので目が常に緊張を強いられ、まばたきの回数が減ります

(通常は毎分15~20回程度。パソコン・スマホ作業中は毎分1~2回に激減)。

そのためドライアイから眼精疲労を起こし、それも肩こりの原因ともなります。

 

 ・運動不足

運動はそれ自体が、血流を改善する効果があります。

それと同時に、筋肉量の低下を防ぎ、柔軟性を高めて、

筋肉をしなやかに保ちます。

筋肉は血液を送るポンプのような役割をしているため、

運動を継続することで全身の血流を改善し、

日ごろから肩こりを起こしにくい身体をつくることが大切です。

 

 ・ストレス

やはり運動は効果的です。身体を動かすと血流が改善される

だけでなく、気分転換にもなるからです。

また運動を始めると、やり方をおぼえたり、グッズ(運動着、靴など)

を選んだり、目標をもつ(タイムを縮める、体重を減らすなど)と

いった楽しみが増え、それもストレス解消につながります。

 

 一般的な治療とは…


マッサージ療法(筋肉の血流を改善させ、筋緊張をやわらげる)、

温熱療法(蒸しタオル、入浴などで筋緊張をやわらげる)、

運動療法(筋力強化)、安静、

薬物療法(シップ薬、筋弛緩薬、局所注射など)を行います。

東洋医学的な「肩こり」の考察 

図A

図B

 


当院でも首こり、肩こりで来院される方は多いの
ですが、
やはりお仕事をされている方が多いように
思います。

特にデスクワークの多い仕事をしていると無意識の
うちに両肩が上がってしまいます。

 

東洋医学では、「気」が上がっているという状態に
なるのです。

 

お仕事をされている方は勿論のこと、日々忙しい
主婦等、いつもセカセカ考え事をしながら歩いて
しまう事になります。

 

これは、まさに地に足がついていない状態になります。

 

「気」の流れで見ると、頭部と体は図Aのように
8の字でエネルギーの交換が行われています。

 

首の部分で左右が交差しますので、右脳が左半身を、
左脳が右半身を支配するわけです。

正常な気の流れだと、頭部と体でうまく気の循環が
行われるのですが、

 

肩が上がって、気が頭部に集まると、図Bのように
なります。

まるで頭でっかちな宇宙人のようです。

下半身にはエネルギーが足りなくなり、体のアンバランスが顕著になります。

これでは、困りますね。

 

さあ、そこで首こりの出番。首こりが、実はこのようないびつな気の流れを、
是正しようとするはたらきなのだなと言ったら、どうでしょう?

頭ばっかりにいくエネルギーをせきとめて、体のほうに跳ね返そうとしているのが、
実は、首こりの役割なのです。

 

東洋医学では、「気」「血」「水」という3つの循環を想定しています。

 

「気」が動けば、血も体液もそれに従って動こうとする。

 

頭部へ「気」が過剰に集中すると、その流れが先導して、血液やリンパ液も
頭部へ過剰に集まろうとします。

でもこれは脳にとっては危険な状態なので、体は首の辺りでわざわざ血栓を
つくってでも、首から下へ跳ね返そうとするのです。

 

首や肩は揉んでもらうとその時は大変気持ちがいいですが、また戻ってしまいます。

残念ながら揉むのは対処療法であって根治にはならない。

 

それがまさしく首こりが全身のエネルギーの問題である証拠なのです。

つまり、全身のエネルギー循環の問題を改善しなければ、本当の意味での首こりの
根治にはなりません。

それを、首こりは身を挺して代弁してくれているのです。

 

最後に肩こりの考察ですが、図Bでもあるように肩こりは上下のアンバランスを
是正しなければなりません。

お仕事をしている方であれば、目上の人ばかりに向くのではなく、目下の人に
配慮することを意識して下さい。

 

上下のバランスは、精神性と肉体性のバランスという見方もありまして、
精神性ばかり追い求めると、地に足をつけている肉体性的感覚が希薄になります。

 

首こりは、目から下を意識しなさいという体からのメッセージだと考えます。

人間関係では、あなたの目下の存在に感謝の気持ちをもったら良いかもしれません。

 

 

【参考文献】
  おのころ心平 ・病気は才能
         ・感情にとらわれると病気になる
         ・ ココロとカラダ元気のしくみ
         ・「きれい」をつくるココロの処方箋

東洋医学的な治療を中心に行います

西洋医学(病院)では原因不明な症状も、

東洋医学では根本改善を目指した施術が可能です。

その理由は、

東洋医学は人体と自然の融合した医学

だからです。

西洋医学は「肩こり」の症状を訴えれば、

 ・首 

 ・肩 

 ・背骨 

 ・椎間板  

にしか着目しません。

 

しかし、東洋医学は症状と全身をみて「肩こり

施術していきます。

それは、その他にお悩みの症状も持ち合わせている

事がほとんどだからです。

それら一つ一つの症状にアプローチしていくことで

結果的に改善していくのです。

 

肩こり外の症状も細かく観察する

 

東洋医学では、一見「肩こりに関係ないと
思われる症状も細やかに聞いていきます。

それは東洋医学の大原則、「不通促通」ふつうそくつう

通っていないと、痛みを促す)に由来しています。

 

東洋医学では、「肩こりの症状を

局所部分だけの症状ととらえず、

全身をみて施術していくためです。

 

たとえば、

  ・便秘

  ・肩こり

  ・生理不順

  ・食欲不振

  ・下痢

  ・足の冷え       …

 

一見「肩こりとは無関係に思われる、

他の症状が大事になります。

 

「痛い部位に原因があるに違いない」

 

というのは西洋医学的な偏った考えといえます。

体は全て繋がっていますので、

東洋医学では全身の症状を見て、

施術を行っていきます。

 

 

 

症状は全て関連性がある

 

東洋医学による鍼灸施術は、薬に頼らず、体の機能を

高めて、全身の不快な症状にアプローチしていきます。

ですので、「肩こり以外の身体の不調改善していく

ことができます。

 

木を見て森をみずということわざがあります。
 

これは、一部分に気を取られ、全体を見ていないことを

言います。

 

医療においてでは、特に病院などは、その傾向にあると思っております。

診察時は、顔を見ないでパソコンと向き合ったまま、

問診し、症状に対し短時間で機械的に検査そして

対処療法を致します。

 

薬自体に悪いと言うことは一概には言えませんが、

 

心も含め体全体のバランスも見て出来れば根本となる

原因を探ることが賢明だと思っております。

 

病院としても現実問題として、患者様一人一人に対して

個別にかかわる事は難しいことと思いますので、

 

患者様一人一人が、意識できるよう東洋医学を通して

伝えていきたいと考えております。

治療で使う基本的な経穴(ツボ)

 ・太淵 (たいえん)

 ・太衝 (たいしょう)

 ・光明 (こうめい)

 ・孔最 (こうさい)

 ・外関 (がいかん)

 ・足臨泣 (あしりんきゅう)

 ・飛陽 (ひよう)

 ・肩井 (けんせい)

 ・天柱 (てんちゅう)

 ・風池 (ふうち)    …等 

経穴の紹介

太淵(たいえん)

「太」は、大きい、「淵」は、水の深いところ、物が多く集まる場所
という意味があります。

太淵は呼吸器症状に効果的なツボです。例えば、咳・痰・喉の痛みや腫れ
・鼻水・鼻づまりなど
の症状に効果が期待されています。

太淵は、手首前面横紋の親指側の陥凹部、橈骨動脈拍動部に位置します。
手首の手のひら側、親指の付け根の窪みにあるため見つけやすいでしょう。

太衝(たいしょう)

「太」は大きい、「衝」は要衝のこと。
原気(元気)が多く集まる場所で、旺盛な気血が巡る場所。

太衝(たいしょう)は肝経のツボで、目の奥へ走っている経絡なので、
目の奥に痛みを感じるときは、肝経に原因があることが多いです。
そして肝臓や筋肉、ストレス解消、不眠の改善、PMSの改善などにも働きかける
ツボです。

場所は足の甲で、親指と人差し指の骨の間が交差するところの前にあり、
動脈付近の窪んだところが太衝の場所です。足の親指の先端から、
人差し指の骨との間を足の甲に向かって触れていくと探しやすいでしょう。

孔最(こうさい)

「孔」は穴の意味で、肺の気を通す「最」も優れたツボという意味です。

咳などのかぜの症状や呼吸器系症状に効能があるとされその他にも、腰痛や
痔などにも効果があるとされます。

孔最は、肘から手首までを3等分したときの、肘側の3分の1のところにあります。

正確には、肘を曲げた際にできる線の上を触ると固い腱がある外側の窪みが
尺沢(しゃくたく)というツボと、先に述べた
手首の関節の外側の窪みにある
太淵(たいえん)というツボを結んだ線上の、尺沢から太淵側へ指4本分を移動
したところが孔最です。

肩井(けんせい)

「肩」を巡っている全身のエネルギーが井戸のように湧いてくる意味から
名づけられています。

肩井は肩や首のコリはもちろん、冷え性や自律神経失調症のような全身の
症状にも効果的なツボです。

肩井の位置は、首の付け根と両肩の端を結ぶ線の中央にあります。
左右の乳頭をまっすぐ上に辿った両肩の頂点に位置していて、

肩の固い筋肉が少し盛り上がっているところが、肩井です。

天柱(てんちゅう)

天柱は自律神経の乱れを整える働きがあるとされているツボです。
東洋医学では「天」は頭部、「柱」は支えることを意味します。

特に頭痛、首や肩のこり、目の疲れなど頭部から首にかけてのこりや
疲れに効果が期待されています

天柱の位置は、首筋の髪のはえぎわの中心、筋肉に挟まれたくぼみを
探します。くぼみを中心として左右に親指1本分の幅程度ずらし、
筋のような状態になっているところが天柱です。

風池(ふうち)

風池の「風」は風邪(ふうじゃ)、「池」は陥凹部、溜まるところと
いう意味です。

風池(ふうち)は万能な経穴(ツボ)といわれており、頭や顔面など
幅広い効果が期待できます。例えば、
頭痛と目の疲れやめまいあとは
首や肩こり不眠などに効果が期待できます。

風池の位置は、首の後ろで、耳の後ろのとがった骨と髪の生え際の
真ん中を結んだちょうど中間にあります。うなじの筋肉の外側で
凹んでいるところです。

初回施術の流れ

お問合せ・ご予約

無料相談も予約できます

当院は完全予約制です。他の患者様と院内で
すれ違うことがないよう時間管理を行っております。

午後は夕方頃まで訪問治療を行っていることが
ありますので、

移動中などにより電話に出れないことがございます。

その場合、なるべく早く掛け直しをいたしますが、

気づかないこともございますので、
ご理解の程をよろしくお願いいたします。

 

お電話でのお問合せ・ご予約はこちらへ

048-494-6143

繋がらない場合は、携帯電話の方へお願いします

080-2552-1135

受付時間:9:00~19:00
定休日:水曜・日曜

受付

記入用の問診表をお渡しします。

症状やお悩みなどについて、簡単にご記入を
お願いいたします。

詳しい内容については、改めて問診をさせて
いただきますので、大まかな記入でも結構です。

 

※急性の強い痛みの場合(ギックリ腰など)は、
 
お名前、お所、生年月日など、最低限の記入
 
だけしていただき施術に入ります。

カウンセリング

なんでもお気軽にご相談ください。

お身体の調子や気になることなどを聞いてまいります。

また過去の病気や怪我なども原因となる場合が
ありますので、これらに関しても確認し、

生活習慣や社会環境などもお聞きしてまいります。

人によっては30分程、時間をかける場合もあります。

当院では、お客さまにご納得いただけない状況で施術を
行うようなことはございませんので、

ご不明点がございましたら、お気軽にお申し付けください。

 

ちなみにはり・おきゅうが苦手な方は、
 

刺さないはり治療や

整体やマッサージのみ

でも行なっておりますので、安心してお伝え下さい。

 

※急性の強い痛みの場合(ギックリ腰など)は、
 極力短めに問診をして治療に入ります。

検査・施術

鍼(はり)治療

痛い動作や部位、そして硬くなった関節と筋力低下を
確認いたします。


特に筋肉の状態(こり感)は細かく診ていきます。

それと東洋医学的検査で手首の脈とお腹を触るという
のがあり、身体の状況を総合的に判断して参ります。

はり・おきゅうを初めて受けていただく場合は、
分かりやすく丁寧に説明させていただ
きます。

 

※急性の強い痛みの場合(ギックリ腰など)は、
 極力ポイントを
絞った検査をして治療に入ります。

施術後の説明・通院計画

分かりやすい説明を心がけています。

施術終了後は、施術して感じた事などを分かりやすく
説明をいたします。

また、お身体の状況に合わせて、今後の通院スケジュールや
回数などについてご提案させていただきます。

当院では、お客さまのお身体のことを第一に考えており、

無理に通院を長引かせたり、何かを販売するような
営業行為は一切いたしません
ので、ご安心ください。

 

 

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