機能性ディスペプシアは、胃もたれ、早期満腹感、
胃の痛みといった胃の症状が一時的でなく慢性的に
起こっていて、胃の画像検査で異常が見られない
状態を総称した病名です。
日本では、さまざまな調査結果によって、約10人に
1人が機能性ディスペプシアと考えられています。
機能性ディスペプシアの代表的な症状です。
・食後のもたれ感
・食べ始めてすぐお腹いっぱいになる(早期膨満感)
・みぞおちの痛み(心窩部痛)
・みぞおちの焼けるような感覚(心窩部灼熱感)
・吐き気
です。
機能性ディスペプシアの原因は、明確な原因が1つだけであるのではなく、
様々な原因が複雑に絡み合って発症につながっていることが多いです。
・胃や十二指腸の運動が障害されている
・胃酸の刺激
・胃や十二指腸に知覚過敏が生じており、軽い胃
・不安や抑うつ症状など精神的な影響
・遺伝によるもの
・ピロリ菌やサルモネラ菌の感染によるもの
・アルコールの飲用や喫煙、生活習慣の乱れ
・治療は生活習慣の改善と薬物療法が主体になる
西洋医学(病院)では原因不明な症状も、
東洋医学では根本改善を目指した施術が可能です。
その理由は、東洋医学は人体と自然の融合した医学
だからです。
西洋医学は「機能性ディスペプシア」の症状を
訴えれば、
・胃 …等
にしか着目しません。
しかし、東洋医学は症状と全身をみて
「機能性ディスペプシア」を施術していきます。
それは、その他にお悩みの症状も持ち合わせている
事がほとんどだからです。
それら一つ一つの症状にアプローチしていくことで
結果的に改善していくのです。
東洋医学では、「機能性ディスペプシア」に対して、
五臓六腑のツボを用いた鍼灸施術を行います。
五臓六腑の五臓とはそもそも、
・肝臓 … 肝
・心臓 … 心
・胃腸系 … 脾
・呼吸器系 … 肺
・腎臓系 … 腎
を指し、それぞれに関連して症状が出やすい
場所というものがあります。
ストレスや環境の変化などの影響が
出やすいので、それを考慮して、
基本的には、肺もしくは、脾の体質と
考えます。
◆ 肺の体質の主な症状は…
・首、肩こりがひどくて首が回らない
・肩甲骨の周りがこっていて腕が回らない
・鼻炎(くしゃみと鼻みず)や鼻づまりに困っている
・匂いの感覚が鈍くなった
・空咳が続く
・声がよく裏返る、かすれる
・眠りが浅い
・下痢(痛みと灼熱感を伴う)
・便秘やガスに悩まされる
・冷え性(特に手先、足先)
・肌が弱い(乾燥肌、アレルギー、かぶれ)
・風邪をひきやすい
・貧血気味
・頻尿(特に日中が多い)
・喘息
・うつ症状
・香辛料を強く好む
◆ 肺の体質の特徴は…
色白で、全体的にスリムな感じが特徴です。
頭の回転が良くて、眼鏡なんかもよく似合います。
流し目、うなじや首筋、くっきりした鎖骨、
肩ごしのしなやかさが魅力です。
顔で言えば、頬にボリュームがあり
丸顔で優しさのある顔の方が多いです。
調子が悪いと、むくみからくる頬のたるみや
団子鼻が起こり、毛穴がはっきり、ほうれい線が
くっきりし、二重顎になりかねません。
◆ 脾の体質の主な症状は…
・まぶたが重い
・鼻の先がかゆくなったり、赤くなったりする
・鼻血がよくでる
・原因のわからない内出血がある
・食べていないのに唾液がよくたまる
・痰がよくからむ
・唇が乾燥する
・常に甘い物が食べたくなる
・お腹がすいていても食べたくない時がある
・食べて動くとすぐに横っ腹が痛くなる
・お腹が張る
・便の回数が多く、軟便が多い
・股関節が痛くなる
・太ももがだるくなる
・月経量が多い
…等
◆ 脾の体質の特徴は…
唇につやがあり、口角も上がっていて
口元がとてもセクシーなのが特徴です。
そして歯が綺麗です。肌もつやがありみずみずしい
印象を与えます。
女性の場合、バストアップしていて、お尻にも
張りがあり、母性を深く印象づける体つきです。
多くの女性が悩む便秘や痔にも無縁。
そして、普段はとても落ち着いた、やさしい
雰囲気ですが、やるべきことはテキパキこなします。
いざというときに頼りになる人です。
東洋医学による鍼灸施術は、薬に頼らず、体の機能を
高めて、全身の不快な症状にアプローチしていきます。
ですので、「機能性ディスペプシア」以外の身体の不調
も改善していくことができます。
「木を見て森をみず」ということわざがあります。
これは、一部分に気を取られ、全体を見ていないことを
言います。
医療においてでは、特に病院などは、その傾向にあると
思っております。
診察時は、顔を見ないでパソコンと向き合ったまま、
問診し、症状に対し短時間で機械的に検査そして
対処療法を致します。
薬自体に悪いと言うことは一概には言えませんが、
心も含め体全体のバランスも見て出来れば根本となる
原因を探ることが賢明だと思っております。
病院としても現実問題として、患者様一人一人に対して
個別にかかわる事は難しいことと思いますので、
患者様一人一人が、意識できるよう東洋医学を通して
伝えていきたいと考えております。
・太淵 (たいえん)
・太白 (たいはく)
・豊隆 (ほうりゅう)
・中封 (ちゅうほう)
・光明 (こうめい)
・外関 (がいかん)
・足三里 (あしさんり)
・飛陽 (ひよう)
・胃兪 (いゆ)
・脾兪 (ひゆ)
・天枢 (てんすう)
・中脘 (ちゅうかん)
古代中国では金星のことを太白と呼び、軍事に関する星として戦局を
占っていました。人の体において東洋医学では急病は金に属し、
このツボが急病に高い効果があるため金星と名付けられたということです。
主に消化器系の機能改善に効果があるツボのため、胃腸が弱っていると
感じたときや胃もたれに効果的です。その他に、夏バテ、痛風、貧血等
にも効果が望めます。
太白の位置は、足の親指の内側からかかとへの延長線上にあります。
親指の付け根の骨のでっぱりのすぐ後ろに、少しへこんでいるところです。
長母指伸筋という筋肉と前脛骨筋腱の中央に挟まれていることから、
真ん中の「中」と封鎖の「封」で中封というのが名前の由来です。
中封はギックリ腰や腰痛、生理痛に効くといわれるツボで、
冷えや気分の落ち込みにも効果が期待できます。
中封の位置は、つま先を上に向け、足首を垂直にして内くるぶしの前方に
ある腱を浮かび上がらせます。腱と内くるぶしの間を軽く押さえたときに
できたくぼみです。
足三里の読み方は「あしさんり」で、昔から健康維持のためによく知られて
いるなツボです。松尾芭蕉も重要視していたといわれています。
足三里は腹痛や下痢、便秘といった胃腸の不調に幅広く効果が期待できます。
ストレスや冷えなどによる胃腸の不調や状況によっては、嘔吐や嘔気の改善と
幅広く効果を期待できます。
その他に、歯や足や腰の不調や最近の発表では、免疫にも作用しているなど
万能・長寿のツボともいわれています。
足三里の位置は、膝の下・スネの外側に位置し、膝の3寸下(指4本分)に
あります。
中脘の「脘」は、中国語で胃を意味します。胃の中央にあるので、「中脘」
という名前です。
中脘は胃腸や消化器の不調に効くといわれています。胃を活性化させ、
食欲不振や消化不良、胃痛、吐き気などを緩和してくれます。
二日酔いの胃もたれの緩和にも役立つツボです。他に夏バテ、不眠症、
つわりが挙げられます。
中脘の位置は、お腹のみぞおちとへその間にあります。おへそとみぞおちを
結んだ線の真ん中が、中脘のツボです。
脾兪の「脾」は消化器官全般を示し、脾臓以外に胃、十二指腸、すい臓などの
消化器官全般を示す「脾」を治すところということから脾兪と呼ばれています。
脾兪は胃腸の調子を整えるための場所として代表されるツボです。その兪穴を
刺激することで消化器症状を和らげます。他に背中の痛みや張りをやわらげます。
胃下垂にも効果が期待できます。
脾兪の位置は、両手を下ろしたときに肘の高さでちょうどウエストラインに
あります。背骨から指2本分外側、高さは背骨の下端部分の筋肉が盛り上がって
いるから指6本分くらい下側になります。
東洋医学でおへそより上を「天」といい、下を「地」と呼びます。
天枢は生命力である天と地の「気」がちょうど交わる大切な場所と
いう意味で名付けられています。
天枢は胃や大腸などの消化器系の機能を整えて、胃もたれや吐き気、
便秘・下痢などの症状を改善する効果があります。
その他に疲労回復等も望めます。
天枢の位置はおへそを中心に指3本分の両側に位置します。
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