「胃腸障害の症状」について

 

○食道の病気

　　・逆流性食道炎…　胃液や胆汁などの消化液の逆流

　　　　　　　　　　　によって起こる食道の炎症。

 

　　・食道癌…　食道に出来る癌で、男性に多い病気です。喫煙者、アルコール多飲

　　　　　　　　の人に出来やすく、早期では「わずかにしみるような感じ」だったり、

　　　　　　　　「わずかに胸が痛い」といった症状が出ることがあります。　　　　　…等

 

○胃と十二指腸の病気

　　・機能性ディスペプシア…　胃もたれ、早期満腹感、

　　　　　　　　　　　　　　　胃の痛みといった胃の

　　　　　　　　　　　　　　　症状が一時的でなく

　　　　　　　　　　　　　　　慢性的に起こっていて、

　　　　　　　　　　　　　　　胃の画像検査で異常が

　　　　　　　　　　　　　　　見られない状態を総称した病名です。

 

　　・ 急性胃炎…　暴飲暴食をしたり、鎮痛剤などを飲んだりすると急性胃炎を

　　　　　　　　　起こすことがあります。上腹部痛や吐き気、嘔吐などが起こります。

　　・ 慢性胃炎…　とても多い病気で、腹部の不快感、もたれる感じ、食欲不振、

　　　　　　　　　消化不良などが起こります。ピロリ菌や生活の不摂生が原因のこと

　　　　　　　　　がある。

　　　　　　　　　　
　　・胃潰瘍、十二指腸潰瘍…　胃酸が増えたり、粘膜防御が弱まったりして、

　　　　　　　　　　　　　　　胃の粘膜が傷つくと胃潰瘍になります。ピロリ菌や

　　　　　　　　　　　　　　　生活の不摂生が原因のことがある。

　　・ 胃癌…　日本において消化器系の癌は癌全体の半分以上を占めています。

　　　　　　　その中でも、胃癌は最も多いものです。　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　…等

○小腸と大腸の病気

　　・過敏性腸症候群…　思春期の女性や、ストレスの

　　　　　　　　　　　　多い30-40代の男性に多くみら

　　　　　　　　　　　　れます。ストレスや精神的な

　　　　　　　　　　　　動揺がきっかけで、腹痛を伴う

　　　　　　　　　　　　便秘、下痢、もしくは便秘と

　　　　　　　　　　　　下痢を繰り返したりします。

　　・潰瘍性大腸炎…　主に大腸の粘膜で炎症を起こす原因不明の病気で、大腸に潰瘍が

　　　　　　　　　　　出来たりします。15歳～30歳の若年成人に多いといわれています。

　　　　　　　　　　　腹痛、下痢、血性下痢、発熱などを繰り返しているときには

　　　　　　　　　　　この病気も考えなければいけません。
 

　　・ 虫垂炎…　よく盲腸といわれる病気です。最初、みぞおちの辺りに痛みが出現し、

　　　　　　　　だんだんと右下腹部に痛みが移動するようなときは、虫垂炎を疑います。

　　・感染性腸炎…　食品や水などを介して、胃腸に細菌やウイルスが入ってきて

　　　　　　　　　　起きる病気です。症状としては嘔吐、下痢、発熱、血便、腹痛などが

　　　　　　　　　　あります。

　　・大腸癌…　最近の食事内容の欧米化に伴い、日本でも大腸癌が増加してきました。

　　　　　　　　大腸癌により通過障害（便秘）が起きたり、下痢が起きたり、

　　　　　　　　その両方を繰り返したりします。出血により、下血することもあります。

　　・腸閉塞（イレウス）…　なんらかの原因により、腸管の通過障害が起きた状態を

　　　　　　　　　　　　　　いいます。症状としては、吐き気、嘔吐、腹痛、便秘、

　　　　　　　　　　　　　　おならが出なくなるなどです。　　　　　　　　　　　　…等

 

2017年に米国の科学者が体内時計を生み出す

遺伝子機構を発見し、ノーベル生理学・医学賞を

受賞して話題になりました。また近年、薬をいつ

飲むかによって効果や副作用がどう変化するのかを

みる「時間薬理学」という学問も誕生し、現代医学

において、時間と体の関係が注目されています。

 

しかし、実は東洋医学では数千年前から、時間の流れと

その時間にふさわしい養生法がすでに示されていました。

これを左図にある「子午流注（しごるちゅう）」

に表しております。

 

今回お伝えするのは、午前7時から9時の胃の時間。

この時間だと、通勤電車の中、出勤後の仕事の準備中、

あるいはモーニングコーヒーを流し込んでいる時でしょうか？

 

いずれにしてもあわただしい時間帯です。しかし、この時間こそ、

その日のあなたの「意識」を決める大事な時間帯なのです。

 

体の臓器の中で、肝臓や腎臓、大腸などは、その読み方で臓器の

機能を説明しようとしているのに対し、「胃」だけ「い」です。

なんとまあ、淡白にに名づけられたものです。

でも、これは、何か意味するところがありそうだと思いませんか？

 

日本語の「い」とは、いのち、いぶき、いのりなど、生命の始まりを

表すと言われています。言う、行くなどもある方向に向けて、

何かを始める時に使います。

 

また、胃は「意」とも通じ、「意味」「意図」「意識」「意思」など、

心が織りなすイメージの中で「私はこうあろう」とする出発点を指して

います。つまり、胃の時間は、あなたが「今日1日をどう過ごしたいか」

を確認するのに適した時間なのです。

 

たいていの人は、この時間、基本的に誰かと接触しています。通勤・通学

のように、知らない人と空間をともにすることを含んでいます。

胃潰瘍、十二指腸潰瘍で多い共通点としましては、この7時から9時の心の

持ちようが、極めて忙しいという点です。忙しいとは、「心を亡くす」と

書くので、文字通り、自分の「意思」をなくしてしまっている状態なのです。

 

ふだんから、意（胃）を「潰す」ことが多いと、まさに「胃潰瘍」になって

しまうのだと考えられます。

 

この時間は、今現在のあなたの意識＝「顕在意識」を明らかにする時間。

今日のあなたが「こうあろう」とする気持ちを大切にし、やることリスト

などを作成するのにぴったりの時間。すなわち、スケジューリングに

最適な時間です。

 

 

【参考文献】
　　おのころ心平　・病気は才能
　　　　　　　　　・感情にとらわれると病気になる
　　　　　　　　　・　ココロとカラダ元気のしくみ
　　　　　　　　　・「きれい」をつくるココロの処方箋