鼻は空気を取り入れる呼吸という生命の維持に重要な役割を
果たしている器官です。
また、異物の侵入を防ぎ、呼気の温度や湿度を調整して気管や
肺にかかる負担を減らす役割も持っています。
さらに、においを感知することで環境などの変化にも敏感に
対応できるようにしています。
空気中に漂う微小な物質の中には、体に害を及ぼす細菌や
ウイルスといった病原体などの異物も含まれています。
こうした異物が空気とともに鼻から吸い込まれると、それを
排除しようと鼻に備わる防御機能が働き出します。
異物が鼻の粘膜に付着すると、くしゃみがそれを吹き飛ばし、
次に鼻水が洗い流し、最後に粘膜の腫れで生じた鼻づまりが
侵入路を塞ぎます。
東洋医学では、肺は鼻と密接な関係があり、
肺の生理的状態および病的状態が鼻に現れると
考えられています。
肺は、呼吸によって空気を取り入れ、酸素を血液中
に取り込み、二酸化炭素を排出する役割を担っています。
また、肺は、免疫機能にも関与しており、有害な物質や
病原体が体内に侵入するのを防ぐ役割も果たしています。
鼻は、呼吸によって空気を取り入れる役割を果たしており、
肺と直接つながっています。
また、鼻には、嗅覚受容体が存在しており、匂いを感じ
取ることができます。
東洋医学では、肺は、鼻に開竅すると言われています。
肺の不調は鼻に現れ、鼻の不調は肺に影響を与えると
考えられています。
例えば、肺の熱が強くなると、鼻血が出やすくなったり、
鼻水が出やすくなったりします。また、肺の寒邪が侵入
すると、鼻水が出たり、鼻が詰まったりします。
肺と鼻の関係を理解することで、東洋医学では、呼吸器系
の疾患や耳鼻咽喉科系の疾患を治療することができます。
【参考】
東洋医学大辞典オンライン
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